2024年9月21日発売、サークル「くすりゆび」制作の「キズナマリア」の最新ダウンロード情報です。
作品の内容
作品の説明
私の体験…
それはDV男からはじまる。
ひとりで過ごすのが好き、自分を否定されないから。
そんな私に彼氏ができた。
はじめての彼氏だったから私は頑張った。
配信もした。体も売った。
私は楽しくないけれど、彼が喜んでくれるのはうれしい。
時々よばれてするセックスは彼氏からのご褒美?
少し乱暴な人だけど私を必要としてくれる。
だから少し位痛くても苦しくても平気。
だからこんな事までしたのに―。
私が間違ってる?だめなんだ?
自分でもわからなくなってきた。
やっぱり全部自分のせい。
小さいころから人にも物にも関心が持てなかったワタシの。
・アニメーションおまけ付き
・絵:黒結(X:@linlinlindo_)
コメント
致せなかったのに満足した作品ははじめてでした
「お前らに何がわかる」
この一言から始まる成人向け作品を私は他に知りません。
ヒロインである塔乃まりあはどこか繊細な雰囲気を漂わせ、それでいて危うい感性の持ち主です。だからなのか、前編を通してぼろぼろの橋を渡っているかのようなスリルがあり、そんな彼女がDV男に目を付けられてしまうという展開はある意味必然だったのかもしれません。
言葉による暴力は当たり前で、当然セックスも行う。タイトルでは致せなかったと白状していますが、誤解なきよう伝えておくると構図や絵のクオリティは非常に高いです。
ヒロインの心情描写が巧みで気持ちよさが伝わってきますし、なんといってもメリハリの利いた肢体が見映えします。個人的にぐっと来たのが表情で、気持ちいい時とそうじゃない時のギャップが際立つというか、彼氏にだけ許してる表情があるんです。気のせいかもしれませんが、そこに気付くとすごく魅力的に見えました。
それから幼少の頃の記憶だったり、味噌汁の具材を取り除いて汁だけすすったりと、キャラクターを立たせる描写が随所に盛り込まれているところも好印象でした。
あと細かい点なのですが、顔にガーゼ張り付けてる時の表情が良すぎます。
痛々しいのはそうなのですが、ガーゼ張り付けて浮かべた笑顔があんなに可愛いのはこの子だけだろうと再三になりますが、表情や目の描写は本当に抜きん出ていると思います。後半の夢を見た後の泣き顔とか、ラストの決意を帯びた瞳とか、前後のシーンも含めて一見の価値有りです。あとデートの時の私服がかわいい。
当方、くすりゆび様が手掛ける作品はいくつも拝読してきました(と同時に推してるヒロインもいます)が、ドラマチックな人間描写とセックスの融合が強みなのかなと勝手に認識しています。中でも本作は、その極地といっても過言ではない作品だと思います。
普段であればもっとえっちな展開が見たい時に使う言葉ですが、今回ばかりは純粋に話の続きが気になるから使います。
続編、希望です。
タイトルの見え方が変わる不思議な作品
キズナマリアーー読む前は「絆 まりあ」だと思っていましたが、読破する頃には「傷な まりあ」と読むようになっていました。
何方が正解という事もないと思いますし、当然読む人によって見え方は変わるでしょう。
この作品をおかずのつもりで買った人が興奮出来るかと言われたら、自信を持ってYESとは答えられません。何故なら購入した作品を読破するまでに2回は致してきた私が、一度もそれをしないまま読み切ってしまったからです。
勘違いしないで頂きたいのは、主人公の女性はとても魅力的且つ官能的だという事。私はそれすらも、DVのリアリティを追求し読者に感情移入してもらう為の表現と捉えました。
実体験が元になっているそうなので、現実に思いを馳せながら読んだ方が、この作品をより堪能出来るでしょう。作品として素晴らしかったです。